コロナ禍でも美容室に行きたい!
2020年春から初夏にかけての自粛要請から収束に向かいつつあった新型コロナウイルス。
この冬には変異型ウイルスなども日本国内でも発生し、以前に増してまたも猛威をふるい始めました。
2021年1月8日から埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県に緊急事態宣言が発出され、さらに1月14日には栃木県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県も追加。
もちろん感染拡大は避けなければなりませんし、感染リスクを最小限にするために国民一丸となって意識を高めなければなりません。
感染リスクの高いものとして真っ先にあげられるのが飲食を伴う会合と言われていますが、不特定多数のお客様が集い、ときには2時間以上滞在する『美容室』もリスクがないわけではありません。
それでも、ヘアスタイルが決まらないと1日気分が上がらないなんて方も多いはず。
そんなコロナ禍の中で、実際にサロンで行っている感染症対策、ご来店いただく際のお客様へのお願いについてお話ししていきます。
やっぱりヘアスタイルは大切だけど、美容室に行くのも怖いな〜・・・
実際美容室の感染予防対策ってちゃんとしてるの?
私が通ってるサロン、いつも混んでるし・・・
そうなんですよね。
どんなに自分が気をつけていても、不特定多数の人が集まることによって感染を引き起こす可能性もありますので、不安になるのはわかります。
でも、美容室はもともとそういった事に関して対策をしています。
今回は実際にサロンで行っている感染症対策とお客様側で気をつけていただきたいことをまとめてみますね!
「コロナ禍でも美容室に行きたい!」そんなみなさんの想いの後押しができれば嬉しいです。
美容室は密にならない!換気も万全!
美容室はもともと衛生面はしっかりしています。というのも、美容室は開業するにあたり保健所による立ち入り検査があり、幾つかの検査項目があります。
その検査項目の中から感染症対策に大きく関わるものだけ3つ抜粋します。
- 床面積
- 待合スペース
- 換気
床面積 お客様1人あたりの作業スペースを広く取っている
美容業務を行う作業スペースの床面積が13㎡(約8畳強)以上と定められています。これよりも狭いスペースでは美容室の営業許可はおりません。
このスペース内に最大6台までセット面を設置することができることになっているのですが、シャンプー台や待合スペースも必要になるので実際はセット面2〜3台でしょうか。
狭いと仕事がしづらいため3、4畳分くらいのスペースに1台セット面を設置する美容室がほとんどですのであまり密にはなりません。
待合スペース お客様同士はソーシャルディスタンスを保てる
お客様にお待ちいただく場所は作業スペースと明確に区画することになっています。これは、作業スペースに施術を受けているお客様以外が入ってこないようにするためです。
なお、場所についても入り口付近が望ましいとなっています。
換気 空気環境の基準がある
換気についても定められていて、美容室内を換気を十分にできる環境設備にしなければなりません。(二酸化炭素の基準:5000ppm以下)
正直この基準は窓が開閉できればクリアできるくらいの基準なのですが、どこのサロンも換気扇は設置しています。
薬剤によってはニオイのあるものもあるのでフロアに1〜2機、シャンプー台周りは湿気も溜まるので1機は必須です。
上記以外にも消毒設備やフタ付きのゴミ箱(毛髪用、薬剤などの付着した汚物用)の設置など細かく設定されています。
地域により検査に多少の差異はありますがこれらは日本で美容室を開業するための『最低条件』です。
それに加え今現在はコロナ禍の中ですので、感染症対策にはなおのこと気を付けています。
美容室での感染症対策(当サロンの場合)
前項で紹介した項目は美容室として営業をするためにもともと伝染病予防の観点から施さなければならないことです。
それらに加え美容室では新型コロナ感染拡大防止、お客様の安心と安全、さらにはスタッフの安全のため更なる対策を行っています。
日本中の美容室がすべてここで紹介する感染症対策をしているとは限りません。
あくまで美容室の一(いち)オーナーとしての見解で実施しているであろう、また、しなければならないだろうと感じる対策です。
ご自身の通っている美容室が必ずしも同じようにしているとは限りませんし、ここで紹介する以上の対策をしていることもあります。
不安や確認したいことがある場合は予約時にお電話などで確認しましょう!
- 予約制限
- 来店時
- マスクの着用
- ドリンクサービスについて
- セット面周りの消毒
- スタッフの取り組み
予約制限
当サロンの場合は混雑(待合での密集)を避けるため、時間をずらしてご予約を受けています。
加えて、電話予約の際には県外在住、2週間以内の県をまたいでの往来、またはそれに該当する方との2週間以内の接触がないかの確認しています。Web予約でもその旨を確認する文言を記載しています。
お店によっては新規のお客様や、再来でも前回来店から◯ヶ月以上ご来店のないお客様にもご遠慮頂くサロンもあるようです。
これは地方の美容室などに多く、要は県外から帰省してきている方などを対象にご来店を控えていただくことで、既存のお客様への『安心ですよ!』というメッセージにもなっています。
地域密着型サロンはこういった対策を取ることがお店とお客様を守ることにつながります。
来店時
お客様のご来店時に非接触型体温計での検温と手指消毒を徹底させていただきます。
多少具合が悪くても今日しか行けないし・・・と考えてしまう方もいらっしゃいます。
来店時に検温することをアナウンスしておくとことである程度の牽制になりますし
ご来店されてからお断りすることで起こりうる、トラブル回避にもつながります。
マスクの着用
スタッフはウイルスカットフィルタが付いた不織布マスクの着用を徹底しています。
最近ではマスク不足も解消され、あらゆる種類のマスクが手に入るようになりました。
布製、ウレタン製のマスクはウイルスカットに不安があるようですので、当サロンでは不織布マスクで統一しています。
なるべくまめに替えてもらう為に、サロン側でマスクを用意しています。
ドリンクサービスについて
美容室ではカラーリングやパーマなどの待ち時間にドリンクサービスを実施しているお店が多いです。
当サロンではドリンクを遠慮されるお客様も増えてきましたが、希望されるお客様には紙コップ、お砂糖とミルクとマドラーは使い切りのものにしてお出しすることにしています。
今後の状況によっては当面の間だけでもサービス自体を撤廃するか迷っているところでもあります。
ペットボトルをお出しして中身の有無にかかわらず持ち帰っていただくのがベストだとは思います。
今後の状況により変えていくかもしれません。
セット面周りの消毒
お客様一客ごとにセット面、セットいす、施術の際に使用したワゴンなど使用したモノは可能な限り全て次亜塩素酸ナトリウムで除菌・消毒します。
除菌・消毒する際、その席を使っていたお客様から見えないところで、あるいはお帰りになってから実施します。
これから座るお客様にとっては良い印象なんですが、自分が座っていた席をあからさまに消毒されるのはあまりいい気分がしませんよね(汗
こういった気配りのできない美容師はこのコロナ禍では生き残れない気がします!
スタッフの取り組み
先ほども挙げたマスク着用に加え、入客前の手指消毒の徹底、プライベートでは家族以外での大人数の会食はなるべく避けるなど、それぞれにモラルを持った行動を心がけてもらっています。
もちろん不要不急の遠出や会食などは自粛してもらっています。
様々なことについて、お客様と同じではなくそれ以上に気をつけています。
美容室からお客様へのお願い
ここでは美容室へ行く側、つまりお客様側に気をつけて欲しいことについてです。
お客様目線に立った場合、感染症を『もらう』ことを避けるにはやはりサロン側がどれくらい対策をしてくれるかが大きいですが、
感染症というのは交通事故などと同じで、自分1人が気をつけていれば済む問題でもありません。
『持ち込まない』ためにお客様にも気をつけていただきたいこと、お願いしたいことがあります!
サロン側での対策と被りますが、お客様各個人でもご協力をお願いします。
- ご来店時・施術中のマスク着用
- ご来店の際の手指消毒と検温
- 飲食物の持ち込み禁止
- ご来店を自粛していただきたい方
ご来店時・施術中のマスク着用
お客様と施術者がお互い不織布マスク着用であれば濃厚接触者には該当されないこともあるようです。(保健所のヒアリング結果にもよります)
サロンによって
ご来店前とご来店時の検温と手指消毒
これに関しては現在はいたるところで実施されていますので常識化してきました。
家を出る際に検温してサロン入店時にも検温をお願いいたします。
一般的には37.5℃が基準になっていましたが、体温計によって低く計測されることが多いので37℃基準にしているところも見かけます。
飲食物の持ち込み禁止
ドリンクサービスを廃止している美容室も増えてきています。
ご自身で用意した水筒やペットボトルなどでも、他のお客様が気にされることもありますので、廃止しているサロンには何も持ち込まないようにするか、事前に確認しましょう。
ご来店を自粛していただきたい方
下記に該当する場合はご来店を見合わせることをお願いします。
- 発熱、咳が出る、体調のすぐれないと思われる方
- 2週間以内に緊急事態宣言発出エリアやその他感染多発エリアとの往来があった、またはその方と接触した方
- ご自身が濃厚接触者と認定された方
- 所属する職場、学校、団体などで感染者が出た方
施術中のマスクの着用は汚れてしまう場合があります。
店内滞在中用に不織布マスクを渡してくれるサロンや1枚5〜60円くらいで販売するサロンなどそれぞれですが
なるべく予備のマスクを持参しましょう。
飲食物に関してはお客様もデリケートになっています。
ドリンクサービスを廃止しているサロンにはそのサロンの方針があると思います。
お客様どうしのトラブルを避ける為にも事前にホームページや電話で確認すると間違いはないでしょう。
自粛の項目に関しては美容室とそれを利用するお客様との信頼関係も問われているような気もしますね。
まとめ
なかなか出口の見えないコロナ禍。
今回まとめた記事でわかる通り、不特定多数の人が集まる美容室だからと言って感染リスクが高いわけでもありません。
大切なのはそれぞれの意識です。
ご自身がしっかり対策をとって、こんなご時世でもキレイ・カッコイイを意識して心晴れやかに過ごしていきたいですね!